「どうでもいい悩み」はない。「悩み」はすべて「悩み」なのだ

彼女は言った。

「私の悩みなんて、どうでもいい悩みなんですよ」



どうでもいい悩み??


話を聴いてみると、職場の人間関係が上手くいっていないとのこと。



「私だけ無視されているというか…。仲間外れにされているというか…。でも、私の悩みなんて、そんな、どうでもいい悩みなんです」



どうでもいい悩み??



しばらく彼女の話を聴いていた私は、質問してみた。


「どうでもいい悩み、って? 悩んでいるんでしょ? じゃあ、どうでもよくないでしょ? 悩みは悩みじゃないんですか?」と。




すると彼女、数秒黙って、ハッとしたように顔を上げて言った。


「そうですよね。私、嫌な思いをしているのに。困っているのに。どうでもよくないですよね」



そこで私、「そうでしょ?傷ついているのだもの、立派な悩みでしょ。自分の悩みを『どうでもいい悩み』なんて雑に扱うのは、やめません?」と言うと、彼女はさらにこう言った。



「私、だから子供にも、『どうでもいい悩みを話さないで』って言っちゃうんですね…」




彼女は、自分が職場で抱えるストレスについて、「どうでもいい悩み」としていた。
それは彼女が、彼女自身を「軽視」している証拠なのだ。



彼女の話を聴いていて、『私なんてどうでもいい人間だから、私が抱える悩みも、どうでもいい悩みなんです』と、私にはそう聞こえた。


日頃から「私なんて」と自分を卑下しているから、悩んでいることすら軽視してしまう。
自分を自分で軽く扱っている。



「自分を尊重する」
これが身につくと、彼女が抱える悩みの質も変化するだろう。
そして、子供の悩みも聴いてあげられる、コミュニケーション上手なママにもなれるのだ。





「どうでもいい悩み」なんて、無い。
その人がそれで困っていたり辛い思いをしているなら、普通にそれは「悩み」である。



心理カウンセラーは、クライアントが抱える悩みを、決して軽視しない。
「悩み」とは、クライアントが成長するための大切なエッセンスなのだもの。


だから、自分で自分の悩みを「どうでもいい悩み」なんて、言わないで。