「自分はネガティブな感情を感じることが大好きだ。大歓迎している」という人は、おそらくいないのだと思う。
ネガティブ系の感情は、「怒り」「悲しみ」「憎しみ」「恨み」「妬み」、「不安」や「恐怖」なども含まれるか。
そういった感情を自分から積極的に受け取りに行こうとする人は、今まで出会ったことがない。
でも「選んでしまう」ことが多々あり、一度手にしたものをなかなか手放せないと、人は苦しむのだ。
ネガティブ系の感情を手放せないのはなぜか?
その一つには、ネガティブな感情を「味わいきれていない」「中途半端なまま放置している」ことがある。
ネガティブな感情からポジティブな気分へと切り替えが上手い人はいい。
しかしいつまでも、クヨクヨ、イライラ、モヤモヤと、引きずる人も多いのだ。
ネガティブな感情が怖いか?
自分がネガティブに偏るのが嫌か?
表向きだけポジティブを装い、ネガティブに陥っている他人に対して偉そうに「気にしたらダメだよ」などと言ってくる人はいる。
でも、その人こそ、ネガティブな感情を感じることを恐れて「臭いものにフタ」をしているだけかもしれない。
本当にポジティブな人は、自分のネガティブな部分もちゃんと知っているし、それを受け止める強さも持っているのだと思う。
両方の感情を偏りなく受け止めて、そこで初めて、ポジティブな自分を選んでいるに過ぎないのだ。
感情は、感じきれば自然に消滅する場合が多い。
「気が済む」「納得する」という感覚を味わうだろう。
なのに、傷つくことを恐れて中途半端に放置しておくから、引きずる結果になる。
なかでも「怒り」の感情は、時間が経つにつれて薄れていくことが普通だ。
蚊に刺された後のぶり返す痒みのように、思い出してはイライラムカムカするなら、一度腹をくくって、自分と向き合うことをオススメする。
自分のネガティブ系感情を、きちんと「完了」させること。
それは、自分自身と丁寧に関わっている、自分の感情を大切に扱っていることになる。
この癖をつけていけば、クヨクヨ、イライラ、モヤモヤ を抱えている時間は、グンと短縮できるはずなのだ。