セルフセラピーカードのセラピスト養成講座をやってみて感じるのは、やはり、カードを好きな人はスキルの習得が早いな、ということ。
それに、そういう人からは「楽しい!」というエネルギーが流れ込んでくるので、レクチャーするこちらも楽しいのだ。
その逆に、「メニューに追加したいから学びたい」という理由だけで受講される人は、どこか義務的で、妙な必死感がある。
こういう人はたいがいカードの意味を丸暗記しようとし、「自分の言葉で語る」ことができない。
受講者がセラピストとしてどう活動しようが、どんなカードセッションをしようが私には関係ないことだけど、テキストの丸暗記で解説されてどうなのよ?と思ってしまう。
私はカードが好きで、高校生のころから独学したタロットカードを使っていた。
恋愛に悩む友達に使うと喜ばれたものだ。
その後は、オラクルカードのようなものを買ったけれど、日頃から「天使」とは縁が薄い日本人の私にはリーディングが難しく、やがてタロットカードも使わなくなっていった。
心理カウンセラーとして活動をスタートしてしばらくした時、当時の友達が情報提供してくれたのが、セルフセラピーカードである。
その友達もまた別の友達から聞いたとかで、「使い勝手がいい、メンタルケア向けだから」と言ってセッションしてくれたのがカードとの出会い。
結局その時、私は友達に触発されて、自分もセルフセラピーカードを使いたくなってしまった。
そこで、セルフセラピーカードの使い方を教えてもらうために、都内某所でのセラピスト養成講座を受講。
講座終了後、別の友人に無料でセッションを受けてもらえるように頼んだ。
市外のファミレスで習いたてのカードセッションを披露した。
するとその友人が、私の顔を見ながらニヤッと笑って言ったのだ。
「浩子さん、これ、すごく好きでしょ?」って。
…え?
すごく好きって??
「好き」って言葉にピンと来なくて、「え?そう?」と尋ねたら、友人は言った。
「だって、すごく楽しそうだもん。このカード、浩子さんに合っているんだね」って。
この時のことはいまだに忘れられない。
友人にそう言われて「あぁ、そうなんだ。私は今、楽しいんだ。私はカードセッションが好きなんだ」って気づいた時だった。
「好き」と「楽しい」は常に隣り合わせで、「好き」があるところには「楽しい」が必ず存在するのだ。
そして、その「楽しい」は周囲を巻き込み、拡がる。
カードセッションでは「気づき」を得ることを目的としているため、お客さんは時に少々痛い思いをするかもしれない。
でも、セラピスト養成講座での受講者は、カードを扱うことの楽しさを味わうことが可能だ。
楽しく知識習得すると、ワクワク感に背中を押されて、カードを引きたくてたまらなくなる。
引いたカードは、SNSに投稿したくなる。
そうやって、カードに触った者勝ち。
それが、リーディングを上達させるコツ。
先日、自宅近くで開催されたシェアマルシェに行き、知人が出品したくるみボタンのブローチを買ったが。
まぁ、よくまぁ、こんな丁寧な刺繍、細かい作業ができるもんだ、と感心した。
やはりそれも、好きだからできることで、楽しいから続けられるのだと納得。
そこに出店されていたどれもみな、出展者の「好き・楽しい」のエネルギーが溢れ、その場は心地良いものだった。
「好きこそものの上手なれ」
まぁ、そういうことよ。