心理カウンセラーが心理カウンセリングでしていることは

欧米で生まれた「心理カウンセリング」が我が国に入ってきたのは戦後。
なので、歴史が浅い分、知名度も低い。


すでに米国の映画やTVドラマなどでは「カウンセリングのシーン」を見ることができるが、実際私たちの身近ではまだまだ周知されていないから、誤解や偏見を持たれることが多いのである。



なので、閃いた(笑)

私たち心理カウンセラーが心理カウンセリングのセッションで何をしているか?を書きたいと思う。

ただし、全ての心理カウンセラーがそうだと言えないこともお断りしておく。
なぜなら、心理カウンセリング・心理療法をきちんと学んでいない、実践での訓練をしていない、という人が「なーんちゃって心理カウンセラー」を名乗っているので。



現在の日本では、心理カウンセラーは全て民間資格である。
数年前にキャリアコンサルタントが国家資格になったが、キャリアコンサルタントが行うのはキャリア(仕事・就職)のコンサルタントなので、「心を扱う」ことはしない。


いわゆる心理カウンセラーというものは、他者の「心」を扱う心の専門家であり、「心が抱える問題」を解決するための援助者というポジション。

なので、心理カウンセリングは、何らかの心の問題を「解決」する目的で行うものよ。


心理カウンセリングにも技法があって、一番古くて心理カウンセリングのベースとされているのが「傾聴=来談者中心療法」である。
しかし、「傾聴」は、実はそんなに簡単ではない。


確かに、「うんうん、はいはい」とクライアントの話を聴くわけだが、そこにもルールが存在するのだ。
「共感」「否定や批判をしない」「常に自分を偽らない」などがあり、それらを実際のセッションで行うには大変なこと。



では世間のママ達が、これを50分間、愛する我が子にできるか?

子供の気持ちに寄り添い、あたかも自分もそう感じている(共感)かのように、子供が何を言っても何を考えていても決して否定も批判もせず、評価もジャッジもせず、その上、それを自分に嘘をつかずに正直に聴けるか?



そして来談者中心療法は「非指示」=つまり、「指示をしない」ので、あーしろこーしろというアドバイスどころか、質問をすることさえ難しいのだ。


来談者中心療法はその名の通り、「来談者=クライアント」が「中心=主役」の「療法=心理カウンセリング」である。
だから、セッションの50分間は全てクライアントのものであり、ただただクライアントのために考えて発言するのが、心理カウンセラーの仕事。



私の場合、この来談者中心療法=傾聴だけでは足りない部分を、未来解決志向アプローチで補っている。
傾聴ばかりだと、解決まで時間がかかるからよ。




私の母親は、私の話を全く聞かない人だった。
共稼ぎの母親が帰宅して台所仕事を始めると、追いかけて行って、その日の小学校での出来事を話そうとした。
でも、「うるさい!喋るならあっちへ行って!」と言われるので、結局、話をする機会などなかったのだ。


だから私は、人に話しを聞いてもらえない辛さをよく知っている。
話をしないから、誤解されたりもする。
話せばわかることなのに、話ができないから理解してもらえない。


だから。


だから私は、話を聴いてあげたい、その人を理解してあげたい、と思うのだ。
「~してあげたい」とは少々上からな言い方だれど、私で良ければ話を聴かせてほしい、と。



よくある誤解が、心理カウンセラーの仕事は「愚痴聞き役」とか、もっと酷いのは「正論を振りかざして説教する」とかよ。

それも違うから。
何度も言うけど、心理カウンセリングの目的は、「心の問題解決」なの。


「傾聴:来談者中心療法」も「未来解決志向アプローチ」も、「心の問題解決」のための技法。
それ以上でもそれ以下でもない。



心理カウンセリングは、決してハードルの高いものではない。
普通の対話の中で、クライアントの心の声を聴き、解決を一緒に考える。


ただ、それを行うには、心理カウンセラーはそれなりの知識や技術を習得していることが必要。
そして何より、「クライアントの立場になって考える」ことができて、その気持ちに寄り添う愛情が必要ではないか?


「うんうん、はいはいと聴く」けれど、決して「ただうんうん、はいはいとうなづいている」だけではないことを知ってほしい。
それで済むなら、友達に聞いてもらえばいいだろう。
プロとしてお金をもらうかぎりは、友達にはできないことをするのが当たり前ってものよ。