母親が妹ばかりを可愛がった理由が分かった話。仲が悪い先住猫と新入り仔猫

1月下旬から、我が家に家族が増えた。
去年の夏から我が家に住み着いた母猫と仔猫5匹がいて、その中から一番懐いていたサビ猫女子を、我が家の子として迎えたのだった。


我が家には、14歳の先住猫がいる。
ラグドールという、白くてフワフワで青い目をした、愛らしい容姿の猫だ。
腎不全を患っていることもあり、私は何かとこの老猫を気にかけてきた。
14年もの間、共に生きてきた、大切な家族である。


ところが、まぁ、最初から上手くいくとは思っていなかったけれど、ここまで仲良くできないとは…
というよりも、先住猫が一方的に威嚇して、時には攻撃する。

新入り猫は不妊手術を済ませたとは言え、まだまだ遊びたい盛りの仔猫。
性格的に神経質で攻撃的な先住猫が、騒がしいこの新入り猫を受け入れるのは困難だろう。


まずは住み分けしてもらってから、と考え、先住猫は今まで通り2階で生活、新入り猫は1階の居間で生活、というスタイルにしてみた。
ところが、先住猫は1階のトイレで水を飲むため、居間の横を通過する際には決まって新入り猫を威嚇し始める。
障子戸が閉まっていても気配で分かるのだろう。
低く唸る、フー、シャー、の繰り返し。

しかし、元野良猫の新入りは、そんな先住猫の威嚇などお構いなしで、居間を飛び出してダッシュで階段を駆け上がって2階に行っては、先住猫のカリカリを食べ、茶碗の水を飲む始末…



この状況に対応しようとするのだが、私のストレスは増す一方となり、「家に居たくない」とまで考えるようになり始めてしまって…

私は今まで、多頭飼いにチャレンジしようとはしなかった。
なぜなら、自分が不器用で、一度に数匹の猫を扱えるとは思えなかったから。

けれども今回、新入り猫を迎えたおかげで、私と母親と妹の関係が、少し分かった気がしたのだった。



先住猫が怒るのは無理もないこと。
だって、14年間も一人っ子で、飼い主の愛情を独り占めし、家全体が自分の縄張りだったわけだもの。

そんな快適な生活だったのに、ある日、いきなり「妹が来たから、仲良くしてね」なんて、納得できないよ。


ネットでリサーチしてみると、飼い主は先住猫を優先するように、とのこと。
しかし、それができない心の状態を、私は、体験することになったのだ。


先住猫が新入り猫を威嚇するのを見ると、先住猫に対する怒りが湧いてくる。
相手は何の罪もない仔猫なのに、何もしていないのにイジメている、と、先住猫が「悪者」に見えてくることに気づいた。

同時に新入り猫がかわいそうになり、「被害者」扱いする気持ちが湧くのだ。
結果的に、私の中で2匹の猫たちを、「被害者」と「加害者」というような関係性にしてしまう…



あぁ、こういうことか。
我が家の母親が、妹ばかりを庇って私を疎外したのは、こういう心理があったからなんだな。


私は、妹が憎かった。
今まで「私だけの母親」だったのに、その母親を横取りされたからだ。
だから、親が見ていないところで妹をイジメた。
妹も気が強くて反撃してくるもんだから、ケンカになる。
私は泣きわめいて暴れるのがいつものことだった。



ある時、新入り猫に向かって、「(先住猫が)怒ってて怖いね。あっち行こうか~」と声を掛け、ハッとした。
これ、母親がいつも妹に言っていたセリフだ。

そうやって母親を妹を連れて去って行く。
「ああいう人には近寄らないに限るね」と。

こうして、私の「家族の中での仲間外れ」が始まったのは、妹が生まれてからだった。




私には子供がいない。
子育ての経験がないから、こういう謎は永遠に解けないかと思っていたが、意外なところで答えが出たには驚いている。
結局は自分がその立場になって初めて分かること…

なぜ母親が私よりも妹を優先したのか、なぜ私は「悪者扱い」されていたのか、ようやく理解できた気がした。


新入り猫を迎えて、先住猫が威嚇しても、「誰も悪くない」ことがよく分かる。
それが猫の本能であり、2匹の猫たちがそれぞれ育った環境を考えれば、それぞれの行動が当然のものだということだけ。



先住猫は老猫のため、彼女と生活する部屋は常に一定温度に保つようにしている。
なので冬の夜は決して寒くはないのに、彼女は私の布団の上、腹や腰の上で寝るようになった。
さらには、私の留守中は、私の枕の上で寝ているようになり、これもネットリサーチすると、「飼い主を奪われたくない。独り占めしたい」という気持ちの表れだと。

だから夜は以前のように、テレビを見ながら、傍らでくつろぐ先住猫をなで、「猫と語ろう!」と言っては(言葉も分からない猫に・笑)1日の報告をし、一緒に寝る。
新入り猫は仔猫なので遊んでやる必要があるから、時間を決めて遊ばせるようにしている。



私は、自分がしていたことが母親と同じだったと分かってから、母親が私にしたような、これ見よがしに妹だけと話すようなことは絶対にしないと決めている。
やはり最初の頃は、威嚇する先住猫を避けて、仔猫と一緒の部屋(1階の居間)で食事をしていたから。


自分が、嫌なだけだったんだ。
2匹が仲良くしてくれないことで、自分の気持ちがイライラしているだけなのに。
威嚇して攻撃する大きい方が「悪く」て、幼くて可愛くて小さい方が「正しい」かのような扱いをしていた。


どちらも大事な飼い猫なのだもの、同じように平等に可愛がってやれはいいだけのこと。
世話が必要な家族が増えた分、自分の時間が減るけれど、それは自分の意思で野良猫を保護したのだから、仕方ないよね。


母親はこんな風に思ったことなどないだろうな、とは思う。
仲良くしない姉妹の、片方だけしか愛さないという、そういうやり方しかできなかった人だもの。




ここ最近は、私がライスワークを休業していて、家で2匹の猫たちと接する時間が持てるようになったせいか、2匹の猫たちも落ち着いているようにも見える。
いや、状況に慣れたのかもしれない。
猫たちも、私も。



インナーチャイルドを癒す「気づき」や「学び」は、普段の普通の生活の中にある。
子供の頃に負った心の傷は、大人になった今、癒していけばいいのだ。
「毒親」の呪いも、今だったら解いていけるさ。


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